ちば夜間学校をつくる会は,10月11日「ちば自主夜間中学」を開校した。同会では,形式卒業者(不登校だったが,卒業証書を授与された人)や外国籍の人,勉強が不十分で学びなおしたい人を対象に,ボランティアの先生が勉強を教えている。生徒は,国籍,年齢など様々,カリキュラムも生徒一人一人に合わせて作成している。
2016年12月,国会で教育機会確保法が成立したことを受け,今年5月に「ちば夜間学校をつくる会」設立された。関係者は「県内に夜間中学校があるのは市川市のみで,千葉市やさらに遠くから通学している人がいる状況。交通アクセスの良い千葉市にも設立されれば,より多くの人が通学できる」と,設立の意義を語る。また,今後について「最終目標は,千葉市に公立夜間中学校を作ること。第2回目(10月25日時点)だったこともあり,まだ活動は手探り状態である。今後徐々に生徒が増えればいいと思っている」と語っていた。
〇 夜間中学校の現状
1940年代,戦後,経済的理由等で義務教育を修了できなかった人を対象として,国内初の夜間学校が開校された。1950年代には全国で80校以上あったが,徐々に減少し現在は31校になった。
現在,全国の公立夜間中学校数は31校ある。最近では形式卒業者(不登校などで実際には学校に行かずに卒業証書を授与された人),外国籍の人,勉強が不十分で学びなおしたいと思っている人,などが通っている。生徒のうちの半数以上が外国籍で,最も多いのが中国人,次いで韓国人だ。入学理由で最も多いのは「読み書きの習得」及び「日本語会話」である。日本語の読み書き,会話を習得したい外国人が多い。
県内には市川市の大洲中学校1校のみで,2019年4月に2校目となる公立夜間中学校が松戸市内に開校される。
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